２０２４年１１月に染井為人さん原作の小説「正体」が映画化されることがわかりました。
「正体」は２０２２年にWOWWOWでドラマ化されており、主演を亀梨和也さんがつとめています。
口コミでも評価が高く話題を呼んだようですが、もともとの原作とドラマとでは結末が違うそうです。
ドラマ「正体」ネタバレ１話から最終回までの内容と、原作と最後が違う理由を考察してみました。
ドラマ「正体」ネタバレ1話から最終回の内容は？
ここから、ドラマ「正体」のネタバレを含みます。
ドラマのあらすじは、主人公・鏑木慶一（かぶらぎ けいいち）が夫婦殺害の容疑で逮捕されてしまい、裁判で死刑を言い渡される所から始まります。
死刑を言い渡され呆然とする鏑木慶一。
獄中で自分が死刑を執行される夢を見てうなされ、恐怖に怯えます。
体調不良で病院への移送中に逃亡を図り、ここから鏑木慶一の逃亡生活が始まります。
逃亡中行く先々で、困っている人に手を差し伸べ救っていく鏑木慶一に、近くで関わった人間は
「本当に（鏑木が）人を殺したんですか？」
と話します。
鏑木慶一は本当に殺人犯なのか？結末は？
ドラマ「正体」は１話から４話で構成されています。１話ずつ内容を解説していきます。
ネタバレ１話：土木作業員、遠藤雄一として潜伏
１話目では逃亡後、工事現場の日雇い労働者として働く遠藤雄一になりすまします。
ある日現場作業中に平田という同僚がけがを負ってしまい、しばらく仕事ができない状態になってしまいます。
しかし会社から見舞金が出ず、そのことで他の同僚、野々村から相談を受けます。
遠藤（鏑木）は司法書士になるのが夢で法律の勉強をしており、知識を生かして会社から見舞金を払わせることに成功します。
このことがきっかけで野々村と親しくなりますが、後日野々村は遠藤が指名手配されている人物だと気が付きます。
迷いながらも懸賞金目当てに１１０番通報してしまう野々村。
指名手配犯のことを口にしかけますが、思いとどまり電話を切ります。
その様子を目撃していた遠藤（鏑木）は「何を話されていたんですか？」と悲しげな顔をし、姿を消します。
ネタバレ２話：ライター那須隆士として潜伏
２話ではライター・那須隆士として話が展開していきます。
那須（鏑木）はライターとして仕事をする中で、雑誌編集者の安藤沙耶香と親しくなり、彼女が一人暮らしする一軒家で同居が始まります。
ある日那須（鏑木）は自殺しようとしている男を見つけ、引き止めます。
訳を聞くと男は渡辺という弁護士で、痴漢の疑いをかけられ仕事を失い、家族にも迷惑をかけて苦しんでいました。
冤罪だったのにも関わらず、その時の動画が拡散されてしまったことが原因でした。
那須（鏑木）は自分と同じ境遇の渡辺を放っておけず、沙耶香にこのことを記事にして世間に訴えることを提案しました。
那須（鏑木）と沙耶香のおかげで渡辺は名誉を挽回することができ、渡辺は那須に深く感謝します。
その後、以前の交際相手に襲われそうになっている沙耶香を助けた那須（鏑木）は、沙耶香の元交際相手に顔を見られてしまい、再び警察に追われ逃亡することに。
沙耶香は那須（鏑木）を信じ、那須を窓から逃がし逃亡に協力します。
ネタバレ３話：パン工場勤務、久間道慧として潜伏
３話では久間道慧という名前で救心会という宗教団体にボランティアとしてもぐりこみます。
そこで信代、節江、そして事件の唯一の目撃者である井尾由子の妹、浩子と繋がります。
井尾由子は殺された夫婦と同居していた母親で、事件当時も犯行現場にいたのです。
久間（鏑木）は自分の冤罪をはらすために、認知症を患っている井尾由子をずっと探していました。
信代の紹介で三人が働くパン工場で務めることになった久間（鏑木）は浩子にそれとなく姉、由子の情報を聞き出そうとしますが、浩子に警戒されてしまいます。
そして久間（鏑木）は救心会のボランティアで事務をしながら、隙をみて浩子の個人情報を盗み見、
井尾由子の所在を知ることに成功。
そんな時に、節江が詐欺に遭ってしまいます。原因は救心会が裏で集めた個人情報を詐欺グループに売っていたせいでした。
久間（鏑木）は救心会が詐欺に加担している証拠を集めた資料を節江に渡し、弁護士の渡辺の所へ行けばきっと力になってくれると渡辺の名刺を渡し、姿を消します。
ここでも偶然かかわった宗教団体が悪事を行っていることを見過ごすことができず、人助けをする鏑木。
信代によって通報されるものの、すでにパン工場をやめ井尾由子のいる千葉県、我孫子市の介護福祉施設へと向かいます。
井尾由子のいる介護施設アオバでスタッフとして働き、事件当日のことを思い出して自分が犯人ではないことを証言してもらうことが目的でした。
ネタバレ４話（最終回）：介護福祉施設職員、桜井幸司として潜伏
４話（最終回）では、介護福祉施設アオバに桜井幸司として潜伏します。
真面目に働く桜井（鏑木）は入居者からすぐに人気者になり、同僚の舞や上司の四方田からも信頼されるように。
舞は誠実な桜井（鏑木）に恋心を抱くようになります。
しかし、舞はある日桜井（鏑木）が井尾由子の部屋で何か話していることを聞いてしまいます。
話の内容は、桜井（鏑木）が井尾由子に何かを思い出すよう諭しているような会話でした。
舞は由子の過去に何があったのかを知り、桜井（鏑木）が脱獄者であることに勘づきます。
そのころアオバの責任者が警察に通報してしまい、すでにアオバに警察が集まっていました。
警察が来たことを舞は桜井（鏑木）に知らせると、焦った桜井は舞を人質にとり、「井尾由子と話しがしたい」と警察に訴えます。
結果的に窓から逃げようとした所を桜井（鏑木）は警察に銃で撃たれ、昏睡状態となってしまいます。
しばらくして意識を取り戻した鏑木でしたが、もう自分の無実を晴らす術はないと絶望します。
ですが、これまで鏑木によって助けられた人たちが「鏑木慶一さんを救う会」を作り、署名を集めたり講演会を開いたり、真犯人が別にいるという証拠を集め動いてくれるのです。
そして真犯人が別にいたこと、舞の協力で井尾由子の証言もとることができ、鏑木は無罪を勝ち取ることができました。
原作と最後が違う理由を考察！
ドラマ「正体」の最後が原作と違う理由は「理想的な結末」を描いたからではないでしょうか。
ドラマ「正体」の結末はどちらかといえば、救いのあるラストでした。
一方、原作「正体」の最後はドラマよりも重い展開を迎えます。
ドラマ「正体」と原作「正体」の最後の違いやなぜ変更したのか考察をまとめました。
原作とドラマの結末の違いは主人公、鏑木の生死。
ドラマの結末は主人公・鏑木は生きたまま鏑木に関わった人物の助けによって冤罪を証明することができます。
いっぽうで原作の結末では、鏑木は銃で撃たれて命をおとします。鏑木の冤罪が証明されるのは鏑木が死んでしまった後のこととして描かれています。
考察：なぜドラマ「正体」の最後と原作の結末を変えたのか？
この作品を書いた原作者の染井為人さんは、実は小説「正体」の結末も２パターン考えていたそうです。
ドラマの結末は選ばれなかった方の結末に近い部分があるようです。
原作者の染井為人さんはドラマの結末も良かったとコメントしています
冤罪の重さを考えようとしたとき、原作の結末は酷ですが、より理不尽なものを深く考えるきっかけとなりそうです。
ですが視聴者としてはドラマの結末を見た時に、鏑木が生きて無罪となることができて、とても救われるような気持ちになりました。
鏑木のために行動を起こす人物たちにも心が洗われる思いでしたし、こういう人が増えてほしい、こういう行動ができる人になりたいと思うきっかけにもなるような気がしました。
残酷な結末と理想的な結末、どちらでも考えさせられる意味があると考察しました！
両方楽しめるという意味でどちらも見る価値のある作品だと思います！
ドラマ「正体」の最後のSNSの反応は？
ドラマ「正体」の最後について、SNSの反応はどうだったのでしょうか。ご紹介します。
結末について、いろいろ意見がありますね。
ドラマと原作、それぞれ良さかあって、両方見て満足という声が多かったように思います。
ドラマ「正体」ネタバレ1話から最終回の内容は？まとめ
・ドラマ「正体」は１話から４話までの構成となっている。
無実の罪で死刑を言い渡された主人公・鏑木慶一が無実を晴らすために脱獄し、逃亡するストーリーになっている。
・潜伏先の先々で、困っている人を助けたり誠実に人と接する鏑木の姿に、かかわった人はみんな「あんなにいい子が本当に人を殺したのか？」と疑問を持つようになっていく。
・介護施設で唯一の目撃者である認知症の井尾由子に接触するが、警察に捕まってしまい絶望する。
しかし、これまで鏑木が助けてきた人物たちが「鏑木慶一を救う会」を作り、真犯人が別にいること、鏑木が無罪だという証明をするために奔走する。
・最終的に再審が実現し、鏑木は無罪を勝ち取ることできた。
・原作小説では鏑木が最後に撃たれそのまま死んでしまい、鏑木の無罪は死んだ後に証明される、という設定になっている。
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